俳優・ナレーターとして活動中! 富沢たかしの日記を公開!
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    20年の難問。。。

    2011年02月08日21:02  カテゴリ:日記
    ポアンカレ予想。
    「単連結な三次元閉多様体は、三次元球面と同相と言えるか」

    この100年の難問が解かれた事に比べれば、

    オレの難問なんてたかだか20年。(笑)



    でもオレにとっては長い20年であるとともに、
    とても大きな、大きな難問でした……。






    今から約20年前、
    アルバイトでバーテンをしていた時のこと。


    オレが劇団で役者をやっていることを知ったあるお客さんが、こんな事を言いました。



    「有名な画家が描く富士山の絵は芸術と言われ、銭湯の壁に描く富士山は芸術とは言われない。
    何故だかわかるか?
    それがわかったとき、お前は本物の役者に一歩近づけるよ。」





    考え続けました。
    しばらくは何をしているときでも、ずっと答えを考え続けていました。


    でも、どの考えも納得のいく答えではありませんでした。





    あれから約20年。



    答えも解らぬまま月日は流れ、その答えを探し求める時間も減ってしまったけれど、
    その難問は、ふとしたときに思い出され、
    その度に、答えを探し続けていました。

    オレの頭の片隅には、20年間、ずっと残っていたのです……。






    先日、ある言葉に出会いました。


    「最初は誰でも未経験。
    経験して努力を重ねていくことで、技術になる。
    それに甘んじる事なく更に努力を続ける事で、それは芸術になるんだ。」



    言葉は短いけれど、
    技術になるだけでも相当の努力が必要なのに、
    芸術になるにはどれだけの努力を要するのだろう……


    そんな事を思いながら、この言葉の意味を考えていたとき、

    ふと、あの難問を思い出しました。

    と同時に、20年間探し続けたその答えが解けたような気がしました。


    その答えはこの言葉の中にある、

    20年間見つからなかったオレの難問の答えは、
    この言葉そのものなんじゃないか、と………。







    20年前のそのお店は、今はもうありません。

    オレに難問を残していったお客さんの連絡先も知らないし、
    例え道ですれ違ったとしても、気がつくかどうかもわかりません。



    今となっては答えを確かめる術もないので、
    この答えが正しいかどうかわからないけれど、

    或いはこの先、もっともっと納得出来る答えに出会うかもしれないけれど、


    今のオレにとっては、
    この答えこそが、
    20年間探し続けた答えとして、もっとも相応しい気がするのです。

    そして今だからこそ、
    この答えに出会ったような気がしてならないのです………





    「オレ、本物の役者に、一歩近づけてますか?」
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